私の家族は私だけ

精神的排泄物を吐き出す撒き散らす

私の歪んだ初体験~時間差3Pとアナルファック~

私は誰とも交際した事がない。好きだと言われた事もなければ、好意を匂わされた事もない。「あの人、あなたの事が好きみたいよ」という噂を聞いた事すらない。

 

でも性経験はある。20人以上。趣味も住んでいる場所も、本名さえ知らない人とばかり性行為をしてきた。異性とどんな話をしていいか全く分からない。でもどこをどのように触れば性的快感を与えられるかはよく分かる。

 

そんな歪んだ状態の始まりとなった、私の初めてのセックスについて書く。なぜ書くか。パーセンテージで表わしてみた。

 

文章にすればさぞ読み応えがあるだろうという自信がある … 50%

あまりにも特殊すぎて自分一人で抱えきれなくなった … 30%

万が一にも自分と同じような境遇の人が見つかればいいなと思って … 20%

 

本題に入る前に言っておくべき事がある。私は幼少時から常軌を逸した肥満体である。顔面のつくり自体醜いうえに分厚いメガネをかけている。髪はだらりと伸びて非常に不潔だった。

学生時の話し方は典型的オタクのような早口。制服は特注サイズ。私服もサイズ最優先の為、見た事のない素材と柄。なぜ言ったか。こちらもパーセンテージで表わしてみた。

 

本題に必要 … 90%

この文章で美しい少女を想像し自慰行為に及ぶ人がいると可哀想なので … 10%

 

 

初めてのセックスの話をする前に、幼少期からのセックスに対する意識がどうであったかということを述べたい。

性の目覚めは小学校4年生頃だったように思う。机の角に陰部を当てて動かすという手法で自慰をしていた。

6年生頃にはセックスの妄想をしていたと思う。当時は存在した父親のエロ本から得た知識で、具体的にどこに入るのかは分からなかったが、とりあえず挿入される妄想をしたり、それと合わせて自慰をしていた。

中1から中2の頃にはシャワーでの自慰を覚え、徐々に指での自慰に移行していった。

 

前述のものは全てクリトリスを使った自慰だったが、当然膣にも興味が湧いてくる。「私の性器には穴があるらしいが、いまいちよく分からない」手鏡で見てみたり、指でつついてみても不明。

「私はまだ処女なので、指では太いのかもしれない。細いものでつついてみよう」こうしてストローが登場。ストローを一応水で洗い、それらしき部分をつつく。しかし不明。

業を煮やしてストローを潰し平べったくする。つついているうちに先端が吸い込まれた。「あ、あった」

一度入れば次も比較的容易に入る。慣れてくれば指も入る。穴の発見を喜んだが、性的快感はなし。

 

そこからどうやって性的快感を得るに至ったかは記憶がないが、中3の半ばには膣も使った自慰で快感も得られるようになっていた。

セックスの妄想の中で、なぜか本当に挿入されているような感覚を味わう事が出来る時があった。快感もあった。寝ている間に見る夢の中でもたまに、セックスで挿入されている感覚を味わえる時があった。

『実は眠っている間に男親から犯されており、その感覚を味わっていたのであった』という事はなかった。中学生の私は純粋に、妄想だけで、男性器を挿入される感覚を味わうことが出来たのである。

 

理解してくれる人がいると信じているが、性の欲求に安定はない。次々に刺激を求め変化してゆくものである。妄想だけでは足りなくなった私は、「早くセックスがしたい」とばかり考えるようになっていた。

 

そんな中で、中学を卒業する3か月程前、つまり中学最後の冬休み明けに、仲の良い友人達が言葉の爆弾を落とした。

「私、この前○○(彼氏)とやったよ」「私も。去年のクリスマスに」

本当に目の前に爆弾が落ちたかと思った。あるいは雷に打たれたかと思った。

今まではみんなで『下ネタ』として扱っていたはずのセックスが、そして私にとっては妄想であり憧れであったセックスが、同じ教室で学び同じ話で笑い同じ時間を過ごして来た友人達にとっては、既に現実の行為として存在していたのだ。

 

ここで私は間違いを犯す。『同じ時間を過ごして来た友人達』と思ったものの、『同級生と両想いになり交際できる友人』と『誰からも恋愛対象として見られていない自分』には相当分厚い壁がある、ということに全く気付かなかったのだ。

 

高校生になると同時に親から携帯を与えられた私は、高校に入って新しく出来た友人に狂った問いかけをする。

「処女捨てたいんだけど、どうすればいいのかな?」新しい友人は中学時代の彼氏と経験済みだと早々に打ち明けてくれていたので、こんな事を聞きやすかったという心理もある。

「××(某SNS)で相手募集すればいいんじゃない?」友人も友人でよくこんな狂った問いに答えてくれたものだと思う。

当然ながら、私は某SNSに登録した。友達の助言もあって、3日位でSNSの使い方に慣れたと記憶している。

 

そしてプロフィールに『高0lです(*^_^*) エッチな友達募集㊥』とかなんとか書いた途端、10件以上のメッセージが届く。

『プロフ見たよ!! 年上でも大丈夫かな??』『こんにちわ~ 写メ見たいな(^^) 』『おっさんでもいいかな!? とりあえず絡も笑』

こんな狂った私でも、個人情報を載せる事の危険性は把握していたので、都道府県以上の情報は載せなかった。顔写真も同様の理由と、どこからどう撮ってもどこをスタンプで隠しても醜くなるので載せずにいた。

こうしてインターネット上のメッセージとはいえ、男性からちやほやされるなんて全くの初めてであった私は舞い上がった。高校生になったこともあり、身の回りの世界が一気に良い方向へ花開いていったような感覚を味わった。

 

今なら全部分かる。本当によく分かる。顔写真なし高1が『エッチな友達募集㊥』。もちろん倫理的に許してはいけない、法的に裁かれるべき、感情的にも気色の悪い話ではある。あるが、…そりゃあちやほやする。

 

こうして私は人生で初めて『モテた』。誰からも選ばれなかった私は、一気にたくさんの相手の中から選ぶ立場になった。

あまりに多く来るメッセージを読むのが面倒になった私は、プロフィールに新たな文言を追加する。『※顔写メないメッセ⇒無視します!!』

こうして顔面体型共に奇形な高校1年生が、数々の大人を顔写真だけで選別するという状況が生まれた。この状況でも自分を客観視し、何かがおかしいと気付ける人は確かにいるだろう。が、私はできなかった。

『自分はモテており、女として価値がある状態だ』。本気でそう思った。

『中学の同級生なんて、たった一人と両思いになって付き合っただけではないか。私はその何倍もの男達から言い寄られ、ちやほやされている。私の方が上だ』とまで。

 

※特定を避けるため、ここからの固有名詞や年齢職業等の情報には嘘を混ぜます。

 

そんな『女として価値がある』私は膨大な数のメッセージをやり取りし、ついに初セックスの相手を選び出す。これが5月上旬のことである。高校入学から1か月経つか経たないかでここまでしてしまった訳だ。

相手は19歳の大学生、ハンドルネーム『えいじぃ』。顔写真はスタンプで鼻と口が隠れているがイケメン風。

本来ならばすぐにでも会いたいところだったが、遠い街に住んでいるという事にして相手を探していたのでそうもいかない。遠い街で会う事で、親や知人に見知らぬ男と会っている所を見られないようにという策であった。

 

「本当は△△に住んでいる」と相手に打ち明け、会う日にちを調整する。ここで私のドケチさと貪欲さが炸裂する。「どうせ交通費と時間を使って遠い街まで行くなら、一日に二人と会った方が得じゃないか?」

急いで『予選落ち』していた『二番手』の中から二人目を選ぶ。28歳、ハンドルネーム『チョロ介』。顔写真はサングラスをかけていてオラオラ系といった感じだがまあまあ好み。

 

うまく時間を調整し、二人と次の土曜に約束を取り付けた。遠い街へ行く交通費は月々の小遣い3千円の中から捻出し、親への口実は「高校の友達と遊びに行く」。全ては揃った、機は熟した。あとはいざ挑むだけである。

 

胸をときめかせながら土曜を迎えた。電車に乗って遠い街へ移動する間もワクワクは止まらない。

車内で中学生や高校生らしき女子を見ては、(この子まだ処女かな、私は今日卒業するけど)などと、まだ何もしていないのに勝手な優越感を覚えていた。即座に殺して薄切りにし、広辞苑の『勘違い』の項に貼り付けたい出来栄えだ。

 

一人目の大学生『えいじぃ』と約束した駅で降りる。えいじぃは一人暮らしなので、彼の家でセックスする事になっている。

そわそわして待っていると、細い若い男が話しかけてくる。「『もぐら』さん?」(私のハンドルネーム。くどいようだがもちろん仮名である)えいじぃは思っていたよりも鼻の下が長く、口が腫れぼったかった。だからスタンプで隠していたのだろうけれど。

「はい…、『えいじぃ』、さんですカ…」「うん。行こっか。カバン持つよ」「ぁ…すません、ッヒヒ」挙動不審になりながらも、異性に荷物を持って貰う事など当然初めてだった私は、(これが彼氏と彼女か~)と思い喜んだ。

 

その日は良く晴れており、照りつける太陽と緊張、それからえいじぃの歩くスピードが速かった事と私が奇形肥満である事もあって、汗ばみ息切れしながらえいじぃの家に向かった。

無言を気まずく思い、「こういうのホッ、よくするんですかァ!?」と尋ねたりもしたが、えいじぃは「ああ…まあ…」とか「うん…まあ…」といった気のない返事ばかり寄こした。

会ってみたら私が奇形肥満で奇形顔面だったから怒っているのだろうか。家に着いて、「やっぱ無理。解散!」と言われたらどうしよう…。などと心配していたが、そんな事もなかった。

 

家に入ると、えいじぃは麦茶を入れてくれた。氷も入っていた。床に座ってそれを飲みながら(冷たくておいしいな。)と思っていると、えいじぃが横に座り、胸に手を伸ばしてきた。

もう始まるのか!?と若干パニックになりながらも、服の上から乳首をつままれる。気持ちいい。他人に触られる気持ちよさと興奮は私の妄想をはるかに超えていた。

緊張とパニックで固まっていた喉が動いて「あ、あん…」とぎこちない声を発する。えいじぃは困ったように手を離して「無理に声出さなくてもいいよ…」と言った。演技だと思われたらしい。

 

そしてえいじぃは立ち上がり、私の目の前でズボンとパンツを下ろした。衝撃。

『ド…ジャーン』という重たい効果音が聞こえた気がして、今現在も本当に聞こえた音のように耳の奥に残っている。『ド…』がズボンとパンツを掴む時の音、そして『ジャーン』がそれを下ろした時の音だ。

そして現われた初めての生チンコ。陰毛の中にダルダルの皮膚のようなものが眠っている。大変失礼な表現でありお互い様なのだろうが、本当にそれが目の前の人の一部であるという事が信じられなかった。

 

「舐めて…」と言われて我に帰り、恐る恐るダルダルの皮膚を掴んで口に入れる。無我夢中で舐めるうち、念願のフェラチオをしているのだと実感し興奮する。えいじぃの口から「あ…上手いな…」という声が漏れる。初めてなものでよく分からないが、上手いらしい。

余裕のなさそうなえいじぃは息を漏らしながら「舌…もっと…使って…?」と言った。

そういえば以前のやり取りで私は『ドSな感じでいじめられたい笑』と言っていたのだ。『ドSって?』と聞かれ、『んー?? 「舌もっと使えよ」とか言葉責め??されたい(*^^)』と答えた私のリクエストに、精一杯応えてくれたのだろう。

悪いが私は(ありがたいけど何か…こんなに感じながら言葉責めをされても説得力がないな)と思ってしまった。

 

その後えいじぃに促されロフトに登る。奇形肥満なので梯子を登るのも一苦労。心配されながら上に辿りつく。言われるままに寝転がると、えいじぃは事を始めるより先に、横にあったCDラジカセの電源を入れ、音楽をかけた。とある爽やか系男性グループの曲が静かに流れ出す。J-POPに乗って初めてのセックスが始まった。

 

服の上から胸を触られ、服を脱がして胸を触ったり舐めたりされ、再びフェラチオをし、指で性器を刺激されていざ挿入へ。あれ、キスはしないんだ…と思った事をよく覚えている。そしてえいじぃがコンドームを着け、挿入。が、しかし私は何も感じなかった。指でされたときは快感があったのだが、挿入はこれといって何も感じない。

 

私の膣がゆるいのだろうか。前日に興奮して自慰をしすぎたせいだろうか。あるいは相手の性器が小さいのだろうか。ただあおむけで声も表情も無のまま揺らされているだけ。これが処女卒業というものなのだろうか。少しは感じている演技をしないといけないだろうか。この人はこれで気持ち良いのだろうか。

焦りながら様々な思いが頭を巡る。そんな中、懸命に腰を振り続けていたえいじぃの肘がラジカセに当たった。ラジカセの蓋が開き音が止まる。正直ほっとした。音楽が邪魔だったし、これを聴きながら性行為をするというのがどうにも珍妙に思えていたからだ。

 

えいじぃは迷う間もなく性器を抜き、すぐにCDを入れ直して再生ボタンを押した。再び曲が流れる中、私はその後も無表情無反応で揺らされ続けた。えいじぃは間もなく射精したようだった。

「痛かった?」と聞かれ、正直に「あまり何も感じなかった…」と答えると、えいじぃは戸惑ったように「処女でそれは…、すごいね…」と言った。さすがに罪悪感を覚え、「でも指は気持ちよかったよ」と言うと、「指でもう一回する?」と言ってくれたので、もちろんうなずいた。

 

そして指でされ、快感を覚えかけていたのに、えいじぃは途中でやめてしまった。「指も結構疲れるというね…」ともぞもぞ呟いていたので、不満ながらも諦める。まあいい、私には二番手がいるのだから。

 ロフトから降りると、えいじぃがライブDVDをかけ始めた。ラジカセで聴いていたのと同じアーティストだった。(セックスの後二人でDVD観るのって、『恋人』っぽい感じする~!)なんてソワソワしながら座る。

いつ告白されるんだろう、いや私たちはもう付き合っている事になっているのだろうか、という地球よりも大きな勘違いをしながら、さり気なくえいじぃの様子をうかがったり自分の髪を整えたりしていた。氷のすっかり溶けた麦茶を飲む仕草さえ、いちいち可愛く見えるよう工夫した。

 

当然えいじぃは何も言う事なく10分ほど過ぎた。次の約束が迫っていたのと、告白への助け船を出すつもりで「もう帰ろうかな…」というと、えいじぃはあっさりと「うん、じゃあ…」と言った。私は拍子抜けしたが、恥ずかしがり屋だから後でメールで告白されるのかもしれないなとイカれた事を思い帰り支度をした。

 

そして二人目。二人目のチョロ介とはさっきの駅から3つ離れた駅で待ち合わせをしていた。相手は車で来るとの事だった。

メールで『着きました(*^_^*)』と送ると、『近くの△△(コンビニ)にいるから来て 黒のナンバーXXXXだから』

不慣れな土地で時間がかかりながらも到着。メール画面とナンバーを見比べ、車の運転席側に近づく。チョロ介が車内からこちらを見て、窓を下げた。「『もぐら』?」「あ、はィ…」「いいよ。乗って」助手席側を指さす。

 

チョロ介の顔は写メ通りであった。オラオラ系の頂点にいる坊主のあの人からカッコ良さを抜いてガラの悪さを入れた感じ。

「歩いてくるとこ見てすぐ分かった」「え?なんでですか?」「いや、なんとなく」と笑ったチョロ介に対し、私は(運命かも。とか言ってくれればいいのに…)と思ったが、実際は『出会い系でタダマンしてそうな奇形デブスだから』だろう。

 

「処女なの?」「あ、さっきまで」「さっき!?」私は得意になって、「そう!ついさっき捨ててきました」と答えた。「まじかよー。してくんなよ」私の欲しかった一言だ。「え?どうして?」と小悪魔のような気分で尋ねた。

私の筋書きでは、チョロ介は『お前の処女が欲しかったからだよ』というような『俺様で甘い』答えをくれるはずだった。しかし現実のチョロ介は「いや、別に…」と言うだけだったので、私はがっかりした。

 

そしてラブホに着いてからセックスが始まるまでの記憶が飛んでいる。8年も前の事だし、その後の衝撃が強すぎたためでもある。

とにかく真っ赤で狭い部屋の中、私はベッドで四つん這いになってチョロ介に性器を愛撫されていたのである。この時もキスはされなかったと思う。壁に埋め込んであるTVではAVが流れていた。本当はセックスに集中できないから消して欲しかったが、何も言えなかった。

 やがてチョロ介はひやっとした液を私の肛門に塗った。後から分かったがこれはローションだ。そして肛門への愛撫が始まった。普通の人であればここで何か言うのであろうか。この日やこの場面に限った事ではないが、私にはずっと普通が分からない。

お尻の穴を触らないと興奮できない人なのかなあ、変なの。くらいに思って肛門を触られ続けていた。快感一切なし。

 

肛門に指が入り、出ていき、入り、出、入り、出、突然の強い痛み。一拍遅れて、男性器を挿入されたのだと気付いた。それは聞いていない、当然承知もしていない。

「いたい、いたい。」部屋中に響き渡る声で言ったが、男は止まらない。『痛い』ではなく「いたい」だった。私は『い』と『た』と『い』の音が独立した「いたい」を叫んでいた。

あれから何度も、上手い比喩を探したが無理だった。『普通の座薬を入れたと思ったら男性器の太さだった』という、全くそのままのたとえしかできない。

 

「うるさい」とか言いながら口を塞がれたが、声は出続けた。チョロ介が満足したのかやっと性器を抜くと、私は全身の力が抜けてぐったりと寝そべった。チョロ介はその様子を見ながら「ハハ、ダラーンとして…」と笑い、部屋の中をうろうろし始めた。

頭の片隅で何をしているのだろう…と思っただけで聞いてはいないのにチョロ介は言った。「ゴムの二個目がねーんだよなー。さっきのでやると、汚ねえじゃん?アハハ」ああ、次は本来の穴でやろうとしているのだと気付いた私は(良かった)と思った。

せっかくここまで来たのに性器への挿入なしで帰らされるのは辛い。痛い思いだけでなく、快感も味わわなくては。当時の私の考えは、果てしなく異常なのである。

 

チョロ介がコンドームを見つけ出し、再び私の性器を触ってから今度はちゃんと性器に挿入した。しっかりと奥まで入っている感覚があった。一人目のえいじぃとは全く違う感覚だった。

そして驚く事に、前述した『処女の頃、妄想や夢で体験した感覚』と何も変わらなかった。快感もある。声が出る。「どうだ?」と聞かれて、「気持ちいい…」と答えると、「これでやっと貫通ってとこか」と言われる。先程の車内で『一人目の時はあまり挿入の感覚がなかった』と話していたのだ。

 

しばらく快感を味わっていると、残酷な事を言われた。「お前なんかゆるい。イけないかも」私は焦った。やはり前日に自慰しすぎたか?いや、先程のアナルファックで脱力したのが原因かもしれない…。

「え、うそ…」と呟いて懸命に膣を締めた。チョロ介はAVを観ながら腰を振っていた。そして射精したであろう瞬間も、彼は私ではなく壁のTVで喘ぐAV女優を見つめていた。

 

終わってから部屋を出るまで、どちらも何も言わなかった。シャワーを浴びて服を着てうろうろしながら狭い部屋ですれ違う瞬間もお互い無言だった。

セックスをした二人が、街ですれ違うかのように無反応で過ごしているなんて奇妙で少し面白く、そして少し怖いと感じた。

ここからまた記憶が途切れる。次の場面ではもう私は帰りの電車に乗っている。帰りの電車は人が多く、私は扉の近くに立っていた。立っている間ずっと肛門に違和感がある。痛みは当然ながら、普通にしているはずなのに肛門が開いてしまっているような感覚。

 

散々汚い話をしてきてここで汚い話ですが、と断りを入れるのも何ですがここで汚い心配をしたよ、という話をします。

私は(もしかしてうっかり大便が漏れてしまうのでは…)と怖くなり、必死で肛門を閉じたりスカートの上からそれとなくお尻を触って大便が漏れていないか確認したりした。

結果としては全く漏れていなかった。しかし電車を降りて家に着くまで冷や汗が止まらなかった。

 

初体験の話としてはここでおしまいである。

後日談としては、えいじぃからの告白メールを待ったが当然来なかったので悲しくなってメール受信拒否をしたり、チョロ介に対してはアナルセックスはきつかったが見た目も嫌いではないし、

「処女捨ててくんなよー」と惜しむような事を言ってくれたし、まあ向こうの出方次第では付き合ってもいいかななんて事を思っていた。

その内SNSで見つけた新しい相手とメールのやり取りをするようになりチョロ介のメールを無視していたらチョロ介から自慰動画が送られて来て、(私の事好きだからってこんな動画送ってきちゃって…もう)と憎からず思いながらも、

後から考えると断りなくアナルセックスをされた事が許せなくなり、また新しい相手がどんどん増えていたためメール受信拒否をして終わった。

当時の私の異常性を実感して欲しいので付け加えると、もし新しい相手が一人も見つからない状況であれば、付き合えるものだと信じてチョロ介との関係を続けていたと思う。

 

こうして自分で書いていても、当時の私の精神そして考え方は恐ろしいほど狂っていると感じる。でも知らなかったのだ。付き合わないどころか告白すらされないセックスがあるという事も、キスをしないセックスがある事も、それから、一言も尋ねず肛門に性器をぶち込まれてしまうセックスがあるという事も。

 

少女漫画ではセックスをする二人は付き合っていたし、AVではキスをしていた。だから私の頭の中では『付き合っていない二人がセックスをする=後程付き合う』という式しかなかった。現実で異性に女どころか人間扱いもされず、片思いさえ全て頭の中で始めて終わらせて来た私には。

 

…などと書くと全面的に被害者面が出来て非常に気分が良いのだが、そうもいかない。SNSへの登録も、性行為をする相手の募集も、全て自分の意思で行ったことである。

むしろ暴力をふるわれたり殺されたりしなかった事をありがたいと思えクソボケとも書きたくなる。性病に罹ったり、妊娠したりする危険性まであったのに快感を求めて愚かな行動に走った醜い肉塊が、とも。

 

ここまで読んで、『高校生にインターネット環境を与える事は危険!』だとか『少女漫画は危険!』などと思う人が万が一いたら、それは全く違うので考えを改めて欲しい。これは特殊すぎるケースだから。こんなとんでもない事をするような人間、そうはいないから。

自尊心が低くいつも愛情を求め、顔面も体型も奇形でなおかつ性に貪欲な精神のおかしい子供に育った私だけだと思う。『環境の問題(毒家庭・最悪な容姿)+本人の問題(異常性欲・異常精神)』というのはそうそう揃わないのではないだろうか。

 

どんな環境だったのか、その中で異常性欲と異常精神がどう育っていったのかについてはまた今度書きたい。あとこの後もずっと続く、歪んだ形の異性との関わりについても書いていきたい。

今まで誰にも話せなかった汚くて頭おかしくて面白いエピソードがいくつもあるのだ。

 

最後は今日のお詫びです。『時間差3P』は皆さんを惹きつけるための詐欺に近い造語でした。正しくは『掛け持ちセックス』だとか『はしごセックス』と書くべきでした。慎んでお詫びいたします。

<終>